<!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01//EN" "http://www.w3.org/TR/html4/strict.dtd">
<!-- saved from url=(0039)http://elm-chan.org/docs/ir_format.html -->
<html lang="ja"><head><meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=Shift_JIS">
<meta http-equiv="Content-Style-Type" content="text/css">
<link rel="start" title="Site Top" href="http://elm-chan.org/index_j.html">
<link rel="up" title="Tech Notes" href="http://elm-chan.org/cc.html">
<link rel="stylesheet" href="./赤外線リモコンの通信フォーマット_files/docs.css" type="text/css" media="screen" title="ELM Default">
<title>赤外線リモコンの通信フォーマット</title>
</head>
<body>
<div class="header">
<p class="hdd">2008. 9. 1<br>更新: 2015. 7. 11</p>
<h1>赤外線リモコンの通信フォーマット</h1>
</div>
<hr class="hds">
<div class="abst">
<p>赤外線リモコンは、900nm帯の赤外線をキャリアとして利用した無線制御システムで、家電製品には当たり前のように使われています。よく利用される通信フォーマットには主に、<em>NEC/家製協/SONY</em>フォーマットがあり、これら3種類で日本国内の殆どの家電をカバーします。</p>
</div>
<div class="para">
<h3>NECフォーマット</h3>
<p>最初に規格化されたフォーマットで、日本電気(現ルネサスエレクトロニクス)がリモコン送信機用ICを広く供給していたこともあり、現在最も多くのシェアを占めています。</p>
<ul>
<li>キャリア: 赤外線(λp = 940nm)</li>
<li>サブキャリア: fsc = 38kHz, 1/3duty</li>
<li>T = 562μs</li>
<li>固定長フレーム (32bit)</li>
<li>16bitのカスタマーコード</li>
<li>8bitのデータ + 8bitの反転データ</li>
</ul>
<div><img src="./赤外線リモコンの通信フォーマット_files/ir_nec.png" width="800" height="400" alt="NEC format"></div>
<ul>
<li>リーダー: フレームの開始を示す同期パターン。AGCバーストとも呼ばれ、受信回路のゲインを適切に設定する役割も持つ。</li>
<li>カスタマーコード: メーカ識別コード。ルネサスエレクトロニクスが管理・割り当てを行っている。初期の仕様では、データ部同様に8bitコード + 8bit反転コードだった。後に仕様が変更され、16bitコードになっている。</li>
<li>データ: 8bitの制御データとそのビット反転値が送信される。それを確認することでエラーをチェックする。</li>
<li>リピート: フレームの後、ボタンを押している間108ms周期で送信される。これの目的は、電力消費の削減およびボタン連打の識別を容易にするのと、受信不安定時のダブリングの防止。これを出さず、フレームを繰り返し送る送信機も存在する。</li>
</ul>
</div>
<div class="para">
<h3>家製協(AEHA)フォーマット</h3>
<p>(財)家電製品協会により制定されたフォーマット。NECフォーマットに次いでよく使われています。</p>
<ul>
<li>キャリア: 赤外線(λp = 940nm)</li>
<li>サブキャリア: fsc = 33〜40kHz (38kHz typ.), 1/3duty</li>
<li>T = 350〜500μs (425μs typ.)</li>
<li>16bitのカスタマーコード + 4bitのパリティ</li>
<li>可変長フレーム (48bit typ.)、トレーラーで終端</li>
</ul>
<div><img src="./赤外線リモコンの通信フォーマット_files/ir_aeha.png" width="800" height="400" alt="AEHA format"></div>
<ul>
<li>カスタマーコード: 16bitのメーカー識別コード。</li>
<li>パリティ: カスタマーコードを4ビット単位でXORをとったもので、これによりエラーをチェックする。</li>
<li>データ: 可変長(28bit typ.)。エラー制御は実装依存で、通常はDataNがBCC(XOR値、補数、CRCなど)になる。</li>
<li>リピート: これを出さず、フレームを繰り返し送る送信機が多い。送信間隔は規定されていない(通常130ms前後)。</li>
</ul>
</div>
<div class="para">
<h3>SONYフォーマット</h3>
<p>SONY製品でのみ使われています。</p>
<ul>
<li>キャリア: 赤外線(λp = 940nm)</li>
<li>サブキャリア: fsc = 40kHz, 1/3duty</li>
<li>T = 600μs</li>
<li>7bitのデータ</li>
<li>5/8/13bitのアドレス</li>
</ul>
<div><img src="./赤外線リモコンの通信フォーマット_files/ir_sony.png" width="800" height="340" alt="SONY format"></div>
</div>
<p class="foot"><img src="./赤外線リモコンの通信フォーマット_files/sign.png" alt=""></p>
</body></html>
